【クトゥルフ神話TRPGシナリオ】チュートリアル・トンネル【ホーム】
想定プレイ人数:1〜3人
想定プレイ時間:1時間程度
シナリオの舞台:現代日本
テイスト:チュートリアル専用
2019年からブログ統合をすすめております。以下に改訂版を掲載しております。
はじめに
このシナリオは、初めてクトゥルフ神話TRPGをプレイするプレイヤーたちのために設計されている。シナリオは極めて短く、このシナリオを通じて技能判定を自ら提案できるようになるのがプレイヤーの目標である。
一方初めてキーパリングをするKPの方では、プレイヤーたちを無事に結末まで誘導することが目標になる。このシナリオの舞台であるトンネルと同じように、このシナリオには一つの結末しか用意されていない。キーパーは安心して情報を提供しつつ、セッションの平穏な終了だけを意識してキーパリングをすればよい。
キーパーの情報
トンネルの中で探索者たちを追いかけてくる粘液質の水はニョグタだ。しかしニョグタかどうかなんて特に関係はない。それは弾丸も効かないスライム状の巨大生物だ。つまりは物理的に排除することはできない敵が迫っていて、探索者たちは逃れなければならないわけだ。
探索者たちはどこまでも続くトンネルの中で探索を繰り広げる。後方からゆっくりと迫ってくる粘液の塊による時間制限のなかで、早急にこの空間の謎を解かなければならない。謎を解くためには指定された技能を利用して情報を獲得し、最適な行動を取る必要がある。探索者たちは無事に逃れることができるのだろうか?
プレイ前の注意点
このシナリオでは、プレイヤーが自ら技能宣言を行えるようになることを目指す。そこで各プレイヤーにはキャラクター作成前にノルマ技能を提供する。ノルマ技能はこちらから使用タイミングを伝えることはなく、プレイヤーが使えそうな場面で使うことを宣言するよう伝えておこう。いいタイミングで宣言することに成功すれば、成功率にボーナスを与えると伝えておいてもよい。
ノルマ技能はプレイ人数に応じて次の順で指示する。
1人目:鍵開け
2人目:言いくるめ
3人目:運転(自動車)
オープニング
時刻は夜の10時。探索者たちは1台の車に同乗して、山中のトンネルに通りかかる。それは良く見かける半円形の長いトンネルで、オレンジ色の低圧ナトリウムランプが照らしている。片側1車線に中央分離帯が続いている。ゆるやかなカーブになっているが、道の勾配はない。周囲には車の姿はなく、探索者たちの車だけが暗い路面に光を落としている。
早速探索者たちに判定操作のデモンストレーションを行う。
【判定操作について(オンラインセッションの場合)】
ここで判定方法について説明を挟みます。
チャットに「ccb」と入力して送信してください。
これで1〜100までの任意の数値が返されます。
ここで皆さんのキャラクターの〈アイディア〉の数値に注目してください。
「ccb」に続いて「<=」と入力しさらにアイディアの数値を入力してください。
例:アイディアが60なら「ccb<=60」
入力が済んだら、送信してみてください。
【判定操作について(オフセッションの場合)】
ここで判定方法について説明を挟みます。
判定を行うときには、10面ダイスを2個使います。
自分のキャラクターの〈アイディア〉の数値に注目してください。
10面ダイスを2個振って、一方を10の位、他方を1の位として、
〈アイディア〉の数値と比べます。
〈アイディア〉の値よりもダイス目が低ければ、成功です。
早速ダイスを振ってみましょう。
アイディアに成功したプレイヤーがいてもいなくても、次の情報を提供する。
【重要情報(無条件に提供)】
このトンネルで小鬼かゴブリンのような化け物を見たという噂がネット上でささやかれていたことを思い出します。
(アイディアに成功した場合)
化け物の目撃証言が出てから、この県道を走っていた車が行方不明になる事件が数件起こっていることを思い出します。
これを思い出した探索者には、他のメンバーに情報を共有するためにロールプレイの練習をしてもらおう。次のように説明するとよい。
【ロールプレイについて】
キャラクターの立場から発言を行うことを、ロールプレイと言います。
ゲームの中で誰かに話しかけたり、情報を共有したりするときに使います。
面倒なときには「〜の情報を伝えます」と宣言してくれても問題ありません。
雰囲気を共有する意味でも、積極的にロールプレイすると楽しくなります。
続いて、次の文を読み上げて、オープニングを終了する。
探索者たちが運転する車がトンネルの中に吸い込まれていく。
規則的なオレンジの光が車内に差し込んでは、後ろに流れていく。
幸いにして化け物はいない。緩やかな左カーブ。
ハンドルをわずかに傾けたまま、車は走り続ける。
しばらくして探索者たちは気づくだろう。
車の進む方向に、いつまでも出口が見えないことに。
カーナビゲーションの画面が反応しなくなる。
どこかで聞いたことのある怪異譚。
無限のトンネルが、今まさに探索者たちを飲み込んでいた。
この事態に遭遇したみなさん、ここでSANチェックです。
減少値は 0/1D3 です。
【SANチェックのデモンストレーション】
ここでのSANチェックはデモンストレーションです。
各プレイヤーに現在正気度を参照してもらい、1d100を振ってもらいます。
減少値の読み方は、正気度判定に成功すれば左の減少値を採用し、
判定に失敗すれば右の減少値を採用するという意味です。
ルールブック86〜88ページを参照しながら、SANチェックを行いましょう。
これにてオープニングは終了。
ここで二つの判定操作の復習をしておくとよい。
【オープニング終了時の説明】
今日のセッションでは、二つの判定を利用します。
一つ目が技能判定です。技能を宣言して1d100を振って、出た値が技能の成功率より低ければ成功です。
もう一つは正気度判定です。私が指示したら、1d100を振って現在正気度と比べます。現在正気度との大小によって、正気度の減少操作を行います。
この二つを覚えさえすれば、クトゥルフ神話TRPGは楽しく遊ぶことができます。
シナリオリンク